転職を経験されていない方は、会社に入社する時の活動として、新卒時の就職活動しかイメージできないと思います。
ただ、そのイメージで転職活動を行ってもうまくいきません。
就職(新卒採用)と転職(中途採用)では、採用する企業側も全く考え方が異なるためです。
その違いが理解できていないと転職活動をスムーズに行うことは出来ませんので、まずは下記にてそのご説明をいたします。
1.社員採用に関する考え方
①新卒採用の考え方
新卒での就職活動の際、売り手市場(バブル)の時代ではなかった方々は、本当に大変苦労されたと思います。
当然のように在籍大学名だけで足切りされ、一次面接すら受けられなかった経験をされている方も多いと思います。
ですから、その時のイメージがあり、残念ながら、就職では学歴がとても重要なんだ、と刷り込まれた人も多いのではないでしょうか?
新卒採用は、これから教育して育てていくので「ポテンシャル採用」をしています。
その人物が何が出来るか、という物差しではなく、この人なら将来いい仕事をしてくれそうだ、という物差しで採用を決めているのです。
ほとんどの学生は、アルバイトはしていても、社会人として評価されるキャリアを積んで就職活動を行っている訳ではありませんので、必然的にそのような物差しになってしまうのです。
そうなると、
将来いい仕事をしてくれそうな = 頭のいい = 学歴の高い
人を採用する傾向になってしまうのです。
一流大学出身者でなくても頭のいい人はいます。
高校まで勉強を真剣にしなかっただけの人物はいます。
一方、一流大学出身者でも、これでよくこの大学に入れたな、という人もいます。
ただ、確率論で言えば、一流大学出身者の方が、頭がよく将来いい仕事をしてくれそうな人が多いことを否定することは出来ません。
企業の採用担当も、大学名でのフィルターをかけないと、大量の応募に対応しきれず、期限までに新卒採用者を確定できない事態も起こりうるため、やむをえずそれを行っているのです。
②中途採用の考え方
一方、中途採用は、「即戦力採用」です。
企業を運営していくために必要なポストに、社内の人間を異動で持ってくることが不可能な場合に中途採用を行うわけですから(欠員の場合も増員の場合も)、すぐに求められる業務を行えなければなりません。
ですから、中途採用においては、
「こいつは育てれば将来いい仕事をしてくれそう。」
と、悠長なことを言っていられないのです。
となると、簡単な話であって、中途採用においては、応募者の中から、その求人が求めるスキル群に一番マッチしている人が採用されるだけの話なのです。
転職(中途採用)において成功できるかどうかは、現時点の自身の実力次第、ということなのです。