ここでは、転職に関する様々な悩みや疑問についてアドバイスしていますが、今回は、転職で背伸びして、実力以上の求人に応募してもいいのかについてです。
転職を決断した人は、今より少しでもいい待遇で転職したいと思う人がほとんどでしょう。転職の原因がその部分への不満ではなかったとしても、役職、給与などが今よりよい形で転職できれば、転職後の満足感は高いはずです。
もちろん、今より役職、給与などがよい、ということは、一般的に考えると、求められるスキル等も高いことがほとんどだと思われます。
では、背伸びして、自分の実力以上の求人に応募してもいいものなのでしょうか?
そこで今回は、その点について以下に整理してみました。是非、参考にしてくださいね。
1.背伸び転職とは?
背伸び転職とは、自分が本来の実力以上のものを持っていることをPRすることにより、身の丈以上の求人に応募することを指します。
そんなことをしても、そもそも書類選考や面接で落とされるだけなので無駄なのでは、と思う方もいらっしゃると思います。ただ、やり方次第では背伸び転職も可能なのです。
2.背伸び転職をする方法
職務経歴書には、事実を記載しないといけません。経験したことのない経歴を記載するような虚偽記載をしてはいけません。
一方、求人には必ず応募要件が記載されています。必須要件と歓迎要件がありますが、必須要件を満たしていなければ書類選考を通過することは難しいです。ですから、自分が経験したことのない経歴を必須要件とされている場合は、応募をしても無駄です。ただ、必須要件を満たしているかどうか、判断に悩む場合は結構あります。
求人に記載された応募要件は、箇条書きでシンプルに記載されているため、どのレベルまで求めているかの詳細がわからないことが多いからです。一方、職務経歴書の記載も、経験した職務につき簡潔に記載します。そのため、どのレベルまで経験しているかの詳細は職務経歴書だけではよくわかりません。
そのため、必須要件の内容をほんの少しでも経験していると自分の都合のいいように判断すれば、面接で詳細を確認されることを覚悟の上で、職務経歴書に必須要件の経験があることを抽象的に記載し、応募するということも検討できるわけです。
面接では、過去の職務経歴に関して詳細な質問を受けることになりますが、その際に、経験していない内容であっても経験したことにしたり、もしくは経験はないが現在の自分の実力があれば問題なくやれる、とPRすることは可能なわけです。
背伸び転職は、このようにすれば可能なわけですが、それを行うメリットもあればデメリットもあります。その点は事前に理解しておきましょう。
3.背伸び転職のメリット
背伸び転職のメリットは大きくふたつあります。
ひとつは、今よりもよい条件で転職ができる、という点です。今より役職、給与などがアップすることは間違いないでしょう。
もうひとつのメリットは、自分のスキルを大幅にアップさせられる機会が与えられる、ということです。特に、現在の職場で、自分は更に上のポジションに就きたいにも関わらず、諸事情によりそれが叶わない状態であった場合は、いい機会となるといえるでしょう。
4.背伸び転職のデメリット
背伸び転職のデメリットも大きくふたつあります。
ひとつは、転職できたとしても人一倍の苦労が必要、ということです。イメージでいうと「70」の実力しかない人が「100」のポジションを得た、ということになりますから、「30」の不足分を速やかにキャッチアップしなければならないため、苦労は必ず発生します。
転職前までに、その溝を埋めるための努力をしておいた方がいいですが、転職先に入社するまでの間で「100」に到達することは極めて稀ですから、入社後の苦労は必ず発生します。
その苦労を、新しい環境に慣れる、という苦労と同時にしないといけないため、ハードルは結構高いものになります。
もうひとつのデメリットは、評価を得られなければ、周りから冷たい目で見られ、居場所を失う、ということです。
上述のような苦労をして、無事に「100」の実力を身に備えられたら問題ありません。ところが、それに失敗したら、周りからは「仕事の出来ない人」「うそつき」「お荷物」なのど様々なレッテルを貼られることになります。
そうなっても、その会社のそのポジションに固執することはデメリットしかありません。いずれ、降格などの憂き目に遭うだけです。再度、転職を検討せざるをえない状況に追い込まれる可能性も高いでしょう。
5.背伸び転職すべきか?
背伸び転職のメリット・デメリットを見てきましたが、結局のところ背伸び転職はすべきなのでしょうか?私は以下のように考えています。
自分の実力を冷静に把握し、この程度の背伸びであれば、やる気と努力で対応可能、と判断できれば、背伸び転職をしてもいいでしょう。ただし、そのようなイメージできない場合、もしくは上述のデメリットは許容できないと判断した場合は、避けるのが賢明でしょう。
以上にて今回の件の回答とさせていただきますが、それ以外の転職に関する様々な疑問・悩みにについても、転職の疑問・悩みについてアドバイスします!、でお答えしていますし、おすすめの転職サービスで紹介している転職エージェントに様々な疑問・悩みを相談してみるのもいいでしょう。
是非、参考にしてみてください。