会社が倒産しそうで辞めたい!転職した方がいいの?|転職での疑問

ここでは、転職に関する様々な悩みや疑問についてアドバイスしていますが、今回は、勤務している会社が倒産しそうなので辞めたい場合についてです。

「何か社内の噂では、この会社ヤバイみたいよ。倒産しそう(会社清算も含め)。辞めたいよ。」

業績が悪い会社では、社員の間でまことしやかに囁かれることが多いこういう会話。
こんな話を聞くと、やっぱり不安になりますよね。
こういうケースでは、転職を決意しないといけないのでしょうか?

以下では、その件について整理しましたので、是非参考にしてみてくださいね。

1.倒産しそうなら、転職した方がいいケースがほとんど

一般的には、倒産しそうな(会社清算も含め)会社は退職して、転職することが望ましいです。

倒産した場合は会社都合での退職となり、自己都合での退職に比べ失業保険の給付に関してはメリットもありますが(詳細は後述)、勤務時の給料よりはかなり低くなってしまいます。

また、倒産してしまうと、否応なく無職となってしまいます。
それから転職活動を行わなければならないので、在職中に転職活動を行う場合と違い、無職の期間がどの程度で終わるか不安にもなります。
無職の期間が長くなればなるほど、再就職が難しくなる負のスパイラルにも陥ってしまい、様々な不安に苛まれてしまいます。

そういうリスクを回避するためにも、倒産しそうだと分かったら、その会社を退職すべきでしょう。

2.倒産しそうであっても、会社に残る方がいいケースとは?

ただ、その会社の姿勢によっては、残った方がいい場合も少なからずあります。
私がそのケースを経験しています。

非常に誠意のある会社であれば、そういう事態になったとしても、社員の今後のことを考え、あらゆる対応をしてくれます。

単独企業であれば余裕がありませんので、そういうことを期待できないことが多いです。
一方、大企業の子会社の場合、バックとなる親会社の支援があるので、最後まで残留するメリットがありえます。

その具体的なメリットですが、私のケースの場合は

  • グループ会社への就職を優先的に斡旋
  • 転職支援のため転職エージェントを斡旋し、特別プログラムを受講
  • 退職金の積み増し

がありました。
退職金の積み増しは相当なものでした。

その会社を早々に辞めた人もいましたが、間違いなく残った方がよかったです。

ただ、自分の勤務する会社が、そういう非常事態においても誠意を見せてくれる会社かどうかの見極めは必要です。

なお、倒産の場合は会社都合での退職となり、自己都合の退職に比べると、失業保険が早く長くもらえるメリットはあります。
私は、基本的に離職期間が発生する転職はおすすめしていませんが、やむをえず無職の期間が発生した時には大変助かります。

失業保険の詳細については、退職後の失業保険は、いつからどの程度の期間・金額がもらえるの?でご確認ください。

3.倒産しそうな会社の見極め方


自分が勤務している会社が、倒産しそうだけれども、従業員に対して誠意ある対応をしてもらえるとは思えない、と判断したら、転職活動を開始した方がいいでしょう。

ただ、その前に、この会社は本当に倒産する可能性が高いのか、ということを確認することが大事です。
そのためには、経営情報の入手が必要になります。

上場会社に勤務している場合は、企業のサイトにIR情報がアップされていますので、その中の損益計算書(P/L)を確認しましょう。

上場していない場合は、経営幹部や経理部門でなければ見ることが出来ないことが多いですが、どうしても気になる場合は、上司を通じて損益計算書を確認させてもらいましょう。

損益計算書は3年程度入手した方がいいです。

そして、入手した損益計算書で最も注目すべき項目が「営業利益」です。
損益計算書の読み方に関する詳細の説明は割愛しますが、「営業利益」とは、実際の商売でどれだけの利益を得られたかを示すものです。
その数字の推移で、企業の経営の健全性が判断できます。

①ベンチャー企業の場合の見極め方

ベンチャー企業の創業から数年は赤字が続くこともあります。
ですから、直近の決算が赤字だったことだけで、退職を判断するのは早計です。

営業利益のマイナス額が明らかに減ってきており、近い将来においてそれがプラスに転じる可能性が高そうと判断できるのであれば、私はその企業に残ることをおすすめいたします。
ベンチャー企業の創業期は大変なことも多いですが、やり甲斐もありますからね。

ただ、営業利益のマイナス額が長期にわたり改善されず、むしろマイナス額が増えているようであれば、転職を検討した方がいいでしょう。

②安定企業の場合の見極め方

創業して長い、または上場している安定企業の場合、赤字が1年発生したぐらいでは倒産しませんので、その程度のことでは転職を検討する必要はありません。

ただ、営業利益のマイナスが複数年にわたって続いた場合は、早期退職勧告が行われることもあるでしょう。
そういう場合は、その制度をうまく活用して、退職金の積み増しをしてもらい、退職をした方がいいと考えています。
そういう会社に残った社員は、どこでも相当な苦労をしていますから。

営業利益のマイナスが複数年にわたり続いても早期退職勧告等がない場合、これも転職活動を開始すべきです。
こういう企業では、突然の会社更生法適用・会社清算、などが発表され、転職の準備もしていない中で無職となってしまう可能性があるからです。

4.最後に

最後に私からのアドバイスですが、営業利益の推移等を見て、自分が勤務している企業が非常に危険と感じたら(かつ、従業員に対して誠意ある対応をしてくれるとは思えない場合)、出来るだけ早く転職活動を開始しておきましょう。

結局は転職しなかった、ということになっても構いません。
早期に、最悪の事態への備えを行うことは、非常に意味のあることなのです。
倒産に巻き込まれ、突然、無職となるリスクは絶対に回避するべきですから。

以上にて今回の件の回答とさせていただきますが、それ以外の転職に関する様々な疑問・悩みにについても、転職の疑問・悩みについてアドバイスします!、でお答えしていますし、おすすめの転職サービスで紹介している転職エージェントに様々な疑問・悩みを相談してみるのもいいでしょう。
是非、参考にしてみてください。

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