今回は、周囲との人間関係が原因だった場合の転職理由、について事例紹介いたします。
面接の中で注意が必要になるのが、現職を退職しようとしている(もしくは前職を退職した)理由の説明です。
表現を誤ると、非常にネガティブな人物を解釈され、採用が難しくなります。
そのため、面接でよく出る質問の中でも最も重要なもののひとつになります。
(その他の質問については、転職時に面接でよく出る質問を参照)
そこで、転職理由に関する各種事例を紹介いたします。
是非、参考にしてみてください。
1.回答例:周囲との人間関係が原因の場合
チームで仕事をして成果を出していく、そんな職場環境を求めて退職することを決意いたしました。
現在の職場は、個人による成果が重視され、周囲のメンバーと同じ目標に向かって、お互いが協力しあって努力する、という環境にはありません。
そのため、非常に忙しい人がいても、他の人は定時で退社したり、ある個人が受けた受注を、その人が裁ききれないという理由で受注を断る、といった、良くない事象が発生しておりました。
現在の上司にも、その改善につき相談をしましたが、その当時、私個人の成績が標準的だったこともあり、今はそのことより個人の成績を上げることに専念するように言われ、結局、その課題が改善されることはありませんでした。
御社は、組織的に仕事を進めていく企業であると、聞いておりますので、是非とも、そういう環境で働き、メンバーとともに大きな成果を上げて御社に貢献したい、と考えております。
2.回答例の補足
例文では、人間関係が悪かったことを直接伝えていません。
それをすると、面接官が
「うちの会社でも人間関係で揉め事を起こしてしまうのではないか?」
「人間関係を理由に、またすぐに辞めてしまうのではないか?」
と感じてしまうからです。
例文では、個人ではなく組織で仕事をしたい、という感じに表現し直しています。
人間関係が良くないため、組織プレーができていなかったはずなので、人間関係の問題を仕事のやり方の問題に置換して表現し直した、というものです。
ただ、このような例文に準ずることが難しい場合もあると思います。
その場合は、大変だと思いますが、何とか他の理由を見つけ、それに基づいて転職理由を説明してください。
私も周囲との人間関係を理由に退職しましたが、実は本来の理由以外の退職理由を見つけ、転職時の面接には臨み、無事に内定をいただいたことがあります。
人間関係に苦しみながら、その職場でずっと働き続けることと比較すれば、本来の理由以外の退職理由を見つけることは、全然容易なことでした。