転職って転職活動のコツで大きく左右されるものなの?、で書いていますが、転職のコツは必ず知っておくべきですが、それの影響って実は限定的です。
それ以上に重要なことが、職務経歴書に書ける、面接で語れる、自分のスキルを磨くことです。
転職、つまり中途採用では「即戦力」が求められますので、当然と言えば当然なのですが、どんな転職のコツ知っていたとしても、高度なスキルがない限り転職は難しいです。
では、転職で求められるスキルとはどんなスキルなのでしょうか?
どんなスキルを身につければいいのでしょうか?
以下では、そのことについて整理してみました。
1.特定職種に特化したスキル
キャリアを重ねていく中で、特定の職種に特化して、転職市場で価値のあるスキルを磨くという方法は最も一般的であり、このスキルを活用して転職をする人が非常に多いです。
私は転職の際は、職種を変えずに転職することをオススメし続けているのも、この特定の職種に特化したスキルを身につけ、将来の転職を有利にするためなのです。
転職の際は、このことを十分に留意しておきましょう。
2.特定業種に特化したスキル
これは、前述した特定職種に関するスキルを磨くケースよりは希なスキル形成パターンと言えるかもしれません。
ひとつの企業に長く勤務して、同じ会社で異動を繰り返した場合に磨かれるスキルです。
例えば、小売業に長く従事し、その中で、店舗での販売職、商品仕入職(バイヤー)、販売促進担当、などを歴任して、小売業の複数の職種を経験する場合などです。
そういう人は、その業種について様々な側面を見る経験をしているため、非常に価値の高いスキルと言えるでしょう。
ただ、これは長く転職をしないことによって培われるキャリアです。
転職を数回繰り返して磨けるのは、前述した特定の職種に特化して磨くスキルになります。
3.マネジメント力
ミドルの転職では管理職もしくはプロジェクト管理経験がほぼ必須となるため、マネジメント力は非常に重要なスキルといえます。
マネジメントと一言で言っても、
- お金(予算)
- 計画(スケジュール)
- 人(組織)
- モノ
- 情報
とマネジメント対象となるものは多数あります。
また、上長として組織をマネジメントすることと、プロジェクトマネージャーとしてプロジェクト運営をマネジメントすることとでは、必要なスキルも変わってきます。
当然ながら、双方の経験を有している人が重宝されますが、少なくとも一方の経験をしていることが、ミドルの転職では重要となるでしょう。
4.調整力(報告・連絡・相談)
ミドルの転職では、要職に就任することも多いです。
そのため、役員や他部署の部長らとの各種調整を行う能力は必須になります。
もう言い古されたことですが、業務を遂行する中で、
- ほう(報告)
- れん(連絡)
- そう(相談)
が、タイムリーに適切な内容で行われることが最も重要であり、その「ほうれんそう」をしっかりと行うことが、結果的には各種調整を行っていることになるのです。
5.提案力
ミドルの転職では、要職に就任することも多いでしょう。
そのため、役員らに自分の考えたプランをプレゼンする能力は必須です。
提案力については、
- 提案内容を整理し、提案ストーリーを描く
- プレゼン資料を作成する
- プレゼン資料を説明する
の3つについて磨く必要があり、その習得には多数の場数を経験しなければなりません。
と同時に、提案力については様々なハウツー本が出ていますので、自己啓発で必要な知識を習得していくべきでしょう。
6.ヒューマンスキル(対人関係能力)
ヒューマンスキルとは、アメリカの経営学者であるロバート・カッツ氏が提唱したスキルであり、日本では「対人関係能力」とも呼ばれており、人間関係を良好に保つために必要な能力のことを指しています。
マネジメント力について前述していますが、マネジメントが必要となるポジションを任されるか否かに関係なく、社会人であれば誰もが備えておきたい普遍的な能力と言えるものです。
転職(中途採用)では即戦力が求められるため、前述した、特定職種のスキル・特定業種のスキル、をはじめとした、すぐに業務上の成果を出すために必要なスキルを重視されるように思われます。
ただ、ヒューマンスキルのない人は会社にうまく馴染むことが出来ないため、長続きしません。
ですから、採用する企業側でも、面接の際にしっかりチェックしています。