転職の理由が、現在の年収が低いから、という方もいらっしゃると思います。
また、転職の理由が年収ではなくても、転職後の年収は少なくとも現在の金額をキープしたい、と思われる方がほとんどだと思います。
ただ、年収の交渉は自己PRなどに比べて苦手、という方も多いので、皆さんに転職で希望の年収を獲得するためのコツをお伝えいたします。
なお、転職エージェントを活用している場合の給与の交渉可否、および給与の交渉をどのタイミングで行うのがいいかについては、面接時に給与額の交渉をしても大丈夫?をご確認ください。
以下では、具体的な給与の交渉内容についてご説明いたします。
1.求人の年収が現在の年収と同等かそれ以上の場合
①希望年収を伝える正攻法について
現行の年収を維持するだけで十分という場合は、現在の年収を伝え、その金額を転職後もいただきたい、という旨を伝えるだけで構いません。
現行の年収を上げたい場合は、可能な限り交渉の際にアップしたい理由を客観的に伝えましょう。
例えば
- 同様な業務を行っている知人の年収を参考にしている。
年収査定・年収診断サービスで確認した結果をもとにすると、この職種のこの世代の標準年収、もしくはこの程度の業務がこなせる人の標準年収、は○○○万円程度であり、現在がそれより低い。
などが考えられます。
②希望年収を引き上げるテクニック「あおり」について
希望年収を企業から獲得するためのテクニックがあります。
それは、言葉は選びつつ、企業側をあおって希望の年収を獲得する、というものです。
具体的には、現在、他の求人も選考が進行中で、その案件は、希望年収条件をクリアしている、と伝えるのです。
実際にそういう状況になっているのが理想的ではありますが、場合によっては、それがウソでも構いません。
企業側はいい人材を確保したいから求人をしている訳で、少し年収条件が劣っているだけのために、欲しい人材を他社に持っていかけるのは何とかして避けたい、と考えます。
ですから、このテクニックは覚えておいて損はないですよ。
2.求人の年収が現在の年収より低い場合
業務内容が魅力的でも、給与が下がるのであれば、入社後のモチベーションが心配になります。
やはり、最低でも現行の給与額を維持したいですよね。
まずは、現在の年収を伝え、その金額は転職後もいただきたい旨を伝ましょう。
また、上記しました「あおり」を使うのもひとつの手です。
ただ、求人の年収が現在の年収よりかなり低い場合は難易度が上がります。
それでもその企業に魅力を感じ、入社したいのであれば、とにかく、何はともあれ、企業側にとって必要不可欠な人材である、と思わせることが最も重要です。
もし、そう思わせることが出来れば、企業は年収について検討してくれます。
どうしても欲しい人材と判断した場合、企業は本来想定していた年収にプラスして「調整給」という名の給与を支払い、希望に合わせてくれるのです。
しかしながら、差額にも限界があります。
私の経験では、上乗せできるのは年収100万円強程度までだと感じています。
詳細は、求人の給与条件より年収を100万円アップした時の転職エピソードをご覧ください。
実は、2.に限らず1.においても、企業側にとって必要不可欠な人材と思わせない限り、希望の年収を獲得することはできません。
企業側があなたを採用することにより、期待する役割を果たし、給与に見合う成果を出すことができる、というイメージを面接官に持ってもらえることが必要なのです。
では、企業側にとって必要不可欠な、給与に見合う成果を出せる人材と思わせるためには、どうしたらいいのでしょう?
3.希望の年収を実現するために共通する重要なポイント
①過去のキャリアを生かす形で転職をする
結論から申し上げますが、即戦力と評価されるためには、職種や業種を変えないで転職することが一番です。
少なくとも、職種は変えるべきではありません。
企業は、そのポジションを担える人材が社内から探せないため、困って求人を出している訳ですから、マッチする人材であれば喉から手が出るぐらいに欲しいのです。
ただ、職種だけでなく業種まで絞ると求人数はグッと減るため、ある程度の長期戦を覚悟する必要はあります。
希望年収を確保して転職を実現するためには、上記のことを十分に考慮して転職計画を立てておいた方が賢明です。
②面接での自己PR対策を十分に行う
企業側にとって必要不可欠な人材と思わせるためには、給与額交渉以前の面接で、今までの実績・経験を具体的にしっかりPRすることが最も重要です。
それがうまくやれなければ、給与アップどころか採用もままなりません。
転職活動は、やはり面接が最も重要になります。
面接対策については、転職時の面接でよく出る質問、転職活動で成功する面接のポイント、転職時の面接でよく出る質問の回答例、で詳しく説明していますので、ご確認ください。
以上のコツを踏まえて、給与の関して納得のいく転職ができるように、うまく企業と交渉していきましょう!